Some Folks Lives

買ったものとか、ゲームとか

コンプガチャ禁止から、今後の予想

ついにというか、以前から散々問題視されていたソーシャルゲーにおける「コンプガチャ」が景品法違反ということで中止を要請されたそうですが。

 

「基本無料・ガチャ課金」が席捲している日本のネトゲ業界に対して、どういうインパクトを持つのか、ちょっと適当に考察。

 

あれこれ検索して見ると「今回のはコンプガチャが問題なので、普通のガチャは大丈夫」とか、「本人が納得して金をつぎ込んでるんだから放っとけ」みたいな意見もありますが。

 

しかし、そもそも「商品の良さ」じゃなくて、景品で、しかも確率で煽って消費者を釣るという商法が規制の対象となるのは、個々の消費者が納得してるどうこうというより、それをおおっぴらに認めると、生産者側に変な方向でのインセンティブが発生して、市場競争が歪んでしまうからなわけです。

 

つまり生産者がみんな、「いいものなんて頑張って作らんでも、景品で釣れば儲かるじゃん」なんて考え出したら市場全体が衰退してしまう。
そして、そうならないように環境づくりするのが政府の役割。

 

そう考えれば、コンプガチャだろうが普通のガチャだろうが、規制(必ずしも禁止ではない)の対象にならないわけがない。

 

パチンコとかと同列に考えている人も居るみたいですが、しかしネトゲの場合、ガチャはメインコンテンツじゃない。ネトゲは、あくまで本来の商品はゲームのサービスなわけで。

 

そのゲームのサービス売るために、偶然を利用した景品で釣っていいの?って話。

 

ただこの辺は、お菓子のオマケやら抽選やらと違って、お菓子の値段の何倍までの景品しかダメとか、5000円以上は10万までとか、線引きがものすごく難しいと思う。
なぜなら、「ゲームのサービス」の実体について、価格を客観的に決めるのが困難だから。

 

そもそも、一体どこまでが「ゲームのサービス」であり、どこから「景品」なのか。
これについて一律な線引きは難しいと思う。
少なくともお役人さんたちには判断できないんじゃないかな~。

 

とはいえ、「線引きは難しいから、じゃあ規制は一切無しで」ということは、もう通らないとすれば、上からの規制では「グレーゾーン」ができたりする。

 

しかしそうなると、「おい、あいつのガチャは良くて俺のはダメってどういうことよ?」みたいな文句が業界内部からも出てくるでしょうね。

 

となれば、ゲーム会社同士での「抜け駆けは許さんぞ」みたいな横並び的な圧力のほうが強くなるんじゃないか、という意味で、むしろ業界層ぐるみで、自主的に「ガチャ全面禁止」みたいな感じになるんじゃなかろうか。
 

いずれにせよ、これを機に、一部重課金ユーザー頼みの、廃人を量産しないと成り立たない経営は辞めて、ユーザーコミュニティならびに社会全体との信頼関係を築き、浅く広くそして長くマネタイズしていく方向へと路線変更が進むことを期待しています。