vivotab note8をwindows10にアップグレードした感想
というわけで、さっそくvivotab note8をwindows10にアップグレードしてみました。
やり方とかはざっくり省いて、大まかな感想を言えば「1歩進んで1歩下がった」感じですかねえ。
言い換えれば、windows10は、windows8.1であったようなデスクトップとタブレットの折衷状態を何とかして融合しようとした結果として、一定の進化を遂げたものの、タブレットとしての使い勝手をスポイルしてしまった、という感じです。
とりあえず、気が付いたポイントを気の向くままに列挙していきます。
※重大なバグ(?)が見つかったらしく、ちょっと追記あり(8月4日)。
edgeについて
いやー、まさにこのためにvivoをアップグレードしたようなものです。
edgeでサイトにペンで直接書き込みして、そのままonenoteに保存できるという、vivotabのためにあるようなedgeの最大の売り。
前々からこの機能は欲しくてたまらなかったんですよね。
これに関しては文句なく◎です。
ところが肝心のedge自体がいまいちなところがあり、諸手を挙げて絶賛という訳にはいかないのがwindowsらしいところと言いますか。
まず検索プロバイダーにgoogleが選べない。この時点で規定のブラウザにedgeを選ぶ動機が半減します。
※8/10追記 検索プロバイダーをgoogleにできました
そして最大の問題は、「左右フリックで進む・戻るができなくなった」ことです。
以前も少し触れましたが、windows8.1の最大の長所は、ストア版IEの使い勝手の良さです。
あのサクサク感に操作性、そしてflash対応であらゆるサイトを表示崩れせずに見られること、これが自分にとってandoroidタブを使わなくなった最大の理由だったわけです。
ところがedgeの場合、タブレット状態で進む・戻るを選ぶ場合には、あのちっこいアイコンをいちいち押さなくてはならない。
これだけで、edgeを使うモチベーションがさらに下がります。
タブ表示だって、win8のストア版IEのように、タブレットモードにしたらタブを隠すようにしてほしい。
とにかく細かい操作性で、行き届かないんですよね。
というわけで、微妙な仕上がりになっております。
システムの容量が減った
自分のvivoは32Gで、windows8.1のときはもう残り5Gも無くて容量がカツカツで困っていたのですが、windows10にアプグレして余分なファイルやフォルダを消したところ、残り容量が一気に12Gまで増えました。
これは助かりました。文句なしに◎です。
「カレンダー」アプリが良くなった
基本的に、現在でもOne Calendarがメインのカレンダーアプリなことは変わりないんですが、デフォルトのカレンダーアプリもかなりよくなっています。
まずgoogleカレンダーと標準で連携するようになりました。one calendarではgoogleとの連携が有料であることを考えれば、これは大きなアドバンテージです。
さらに良い点は、スワイプで「1日→週間→月」へと表示が変わることと、週・一日予定のときに現時刻が表示され、次の予定までの時間が直感的にわかりやすくなったことです。
この、「現在時刻が表示され、次の予定までの時間が感覚的にわかること」は、個人的にはすごい欲しい機能だったので、これだけでもう、one calendarから移りたいくらいです。
なんですが、これまた細部で行き届かないんですよね。
まず、ライブタイルで明日以降の予定表示をしてくれない。
自分の用途としては、スタート画面でニュースや天気、予定などを一望で閲覧したいので、これはかなり大きなマイナス点です。
最大の問題は、スケジュールの入力・編集がしづらいことです。
スケジュールごとの色分けもできないのもきついですが、何より「繰り返しイベント」が入力できない。
というわけで、当分はone calendarがメインアプリのままですね。
「マップ」が地味に良いかもしれない。
もちろん「地図アプリ」としての総合力の高さという点では、googleマップに比べれば劣っています。
ところが特定の用途に限ってみれば、windows10のデフォルトマップは、googleマップをしのぐかもしれません。
それはどういうことかと言えば、「特定のお気に入りの場所までのルートを素早く確認すること」です。
ご存じの方も多いと思いますが、現在のgoogleマップだと、お気に入りで登録した場所の名前を変更できないんですよ。なんかマイ・プレイスを見ても「3.1526.52」みたいな数字になってたりするんです。
だから、登録する場所が増えれば増えるほど「あれ?あそこってどこだったっけ?」みたいにわからなくなってきちゃいます。
それに対しbingマップは、お気に入りに登録した場所の名前を編集できるので、「お気に入り」タブですぐに目指す場所を探し当てられる。
そしてなにより、ルート案内がかなり見やすく、充実しています。
残念ながら条件指定の仕方がややこしいし、旅費までは表示してくれませんが、急いでいるときに現在地からさっと目的地までの経路や時間を知りたいときにとても便利だと感じました。
コントロールパネルとPC設定の二重体制がだいぶマシになった
これをメリットと挙げてよいのか困りますが、以前ほどひどくはなくなった、かなあ。
とはいえ、設定項目が二か所に分散していること自体を何とかするべきなんですけどね。
タブレットモードでデスクトップが消滅した
これは個人的にはかなり大きなマイナスです。
長年の習慣として、デスクトップに色んなフォルダへのショートカットやら、作成途中のファイルやらを並べて、デスクトップを一種の作業場として使ってきました。
ところが、タブレット・モードではデスクトップの概念が消滅するので、ほとんどタブレットモードを使わないことになります。
これでは、何のためのタブレットモードなのかがわからなくなります。
この点では、むしろ、デスクトップとメトロUIを折衷させたwindows8の方がまだマシだったように思います。
チャームからスタートに行けなくなった
これは自分だけでしょうか。
windows8.1なら、タブレットを持った状態で右手の親指をさっさと動かせばすぐスタートに行けたわけですが、windows10だとスタートボタンを押さないといけなくなりました。
確かにタブ横にスタートボタンがあるから大した手間ではないとはいえ、持った状態でなくケースなどに立てかけた状態だと、いちいち画面隅のスタートボタンを押さないといけなくて、微妙に、というかかなりやりづらさを感じます。
スタート画面が微妙
windows10のポイントとして、スタートボタンの復活が良く言われますけど、これってぶっちゃけそんなに良いですかね?
「ファイル名を指定して実行」などの項目も無いし、正直、windows8の時に利用していた、スタートボタンを追加するサードアプリの方がまだマシだと思いました。
最大の問題は、おそらく「スタートボタンメニュー」に収めるためだと思いますが「スタート画面でのタイルの並べ方の自由度が減ったこと」です。
横に3列しか並べられないから、タイルの並べ方のデザインにこだわっていた自分としては、すごくストレスが溜まります。まあ、どうでもいい人にはどうでもいいかもしれませんが・・・。
まとめ
自分の感想として、windows8.1は、確かにデスクトップとメトロUIの折衷という中途半端なところがあったとはいえ、タブレット用のOSとしてはわりと良かったと思っています。
タイル形式のスタート画面も個人的には好きだったし、ストア版IEはタブレットでは本当に使い勝手が良かった。
スタート画面でライブタイルで様々な情報を閲覧しつつ、そこから作業場としてのデスクトップに行ける、というのも、直感的にわかりやすかった。
実際、何だかんだ言われても、windowsタブレットが一定の成功を収めたように、「タブレット用のOSとしては」windows8.1は良OSだと思います。
今回のwindows10は、そのwindows8.1のタブレット用OSとしての良さをスポイルしつつ、デスクトップPCユーザーへの利便性を高めるという、極めて微妙な方向に進んだ印象です。
もちろん、今後さらなるアップデートで変化するのだとは思いますが、現状、タブレットのみの用途としては、「うーん」と言わざるを得ないできですねえ。
今後に期待します。
デジタイザの重大なバグ?(8月4日追記)
BSOD and unexpected restarts while using pen input on Asus VivoTab - Microsoft Community
詳しくは上記リンク、および2chのvivotabスレをご覧いただきたいのですが、どうも、「手のひらなどを付けた状態でペンを使おうとすると再起動する」という報告があちこちで見られます。
そう言えば自分も、一度だけ発生しました。が幸いなことに、自分はそれ以後は発生していません。
現状では、ドライブ容量が減る以外に、ものすごい改善という状況でもないので、さほどwindows10に魅力を感じていない人ならしばらく様子見した方がいいかもしれませんね。